2018年と2019年のミステリー界は、この本一色でした
“週刊文春ミステリーベスト10”
“このミステリーがすごい”
“本格ミステリーベスト10”
“ミステリーが読みたい”
すべて1位で、4冠を達成しました
そのほかの賞も併せて、7冠とも言われています
読まねば・・・と思いつつ、やっと買ってきました
上・下2冊の文庫本です
途中で時間が空くと、わからなくなってしまうので、最後まで読み終えることが出来るような、余裕のある時にしか読めません
当然のことながら、何の予備知識のないまま読み始めました
しょっぱなから、何かおかしい・・・と感じさせます
最初の数ページは、何なのだろう・・・と読み始めます
それでも話が始まると、まあいいだろうと、初めの数ページのことは忘れて、読み進めます
1950年代の、ロンドンでの事件です
日本の “犬神家の一族” より、少し後の出来事でしょうか・・・
ロンドンの “フォトナム&メイソン” や “コートールド美術館” などの、懐かしい名前が出てきます
次々に出てくる登場人物が、誰が誰だかわからなくならないように、最初の “登場人物” の紹介欄を、ときどきめくりなおして読み進めます
誰と誰がどういう関係なのか、確認しながら読み進めます
横文字の名前は、特にわからなくなります・・・
せっかく “傑作” だといわれている作品なので、わからないまま進めないように、丁寧に読み進めていきます
いろんな事件が起こり、怪しい登場人物ばかりです
“上巻” が終わり “下巻” に移ります
最初のページに、また “登場人物” 欄があります
“エ~ッ” また新しい登場人物が出てくるの・・・と思いましたが・・・
そっ、そういう展開なの・・・下巻は、いきなり別の展開になります
そうか・・・上巻の冒頭の数ページの意味が分かってきます
古いタイプの、1950年代のミステリーかと思っていたら、こんどは “iPad” や “カーナビ” が出てきます
1950年代とスマホの時代と・・・物語と現実と・・・行ったり来たりの展開になります
下巻の左側のページ数が、だんだん少なくなってくるのに、どうやって納得させる結末に導くのか、犯人探しはどう決着させるつもりなのか、心配になってきます
構想から執筆まで15年かかったそうですが、この構成力は斬新で見事です
“アガサ・クリスティー” をオマージュした作品なんだってね
最後は、もう誰が犯人でもよくなるわよ
これは単純な、犯人捜しの “ミステリー” じゃないわよね
NHK・BSの “名探偵ポワロ” シリーズを、ときどき見てたんだけど、注意して見ていないと、登場人物が、誰だったか、どういう関係だったのか、すぐにわかんなくなるんだよ・・・
年なんじゃないの・・・
名前だけじゃなくって、顔もわからなくなるのね・・・
横文字の名前や、西洋人の顔は、特に駄目ね
映画 “アガサ・クリスティー” の “オリエント急行殺人事件” のように、オールキャストの、知っている俳優ばかりだとわかるんだけどね
それは、そうでしょ・・・
そのテレビの “名探偵ポワロ” シリーズの脚本に “アンソニー・ホロヴィッツ” の名前が出てくるわね
“カササギ殺人事件” のあとに出た “アンソニー・ホロヴィッツ” の最新作の “その裁きは死” という本も読んだんだけど、もう途中から犯人がわかったよ・・・
それは、どうでもいいけど “オルセー美術館” にあった “モネ” の “カササギ” っていう絵はいいわね・・・
私も大好きよ・・・
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