人気作家 “伊坂幸太郎” の代表作ともいえる小説です
“本屋大賞” を受賞し “このミステリーがすごい” でも1位になりました
映画も大ヒットし、韓国ではリメーク版も作られました
WOWOWで、映画をやっていたので見てみました
首相暗殺のぬれぎぬを着せられた男の、逃亡劇です
以前から放送予定だったので、安倍元総理の暗殺を意識したものではないようです
仙台で、首相がパレードの最中暗殺され、なんらかの陰謀により、その現場近くに誘導されていた男が、わけのわからぬまま追われることになり、暗殺犯人に仕立て上げられ、逃亡が始まります
そして、その犯人に仕立て上げられた人物の、人間関係や過去のいきさつなどの説明部分があり、ストーリーが展開していきます
ここまでの導入部と、逃亡劇には迫力があり、これからの展開をワクワク期待させます
伊坂幸太郎は、推理作家として認知され、ミステリー大賞に選ばれるくらいなので、たぶんそうなのでしょうが、ちょっと違和感を感じます
もちろん、だいぶ前に原作は読んでいますが、その時にも同じ違和感を感じました
これが推理小説、ミステリーなのかどうか・・・ということです
それはないだろう・・・そんなことは起きないだろう・・・と思わせる展開は、推理小説のセオリーを大きく逸脱しています
原作に忠実な、この映画もそうです
突然、謎の人物があらわれ、事件に大きくかかわり、ストーリーを左右していきます
謎の人物は、謎のまま、ありえない行動をし、いなくなってしまいます
不自然で合理的な説明のできないような展開になります
しかし、逃亡が成功し、さまざまな伏線、エピソードが収束、完結するラストの部分は、とてもよくできています
真ん中の部分の、意味不明なありえない展開の部分を、もっと現実的な逃亡劇に描いていれば、おもしろい映画になったのではないでしょうか・・・
原作を読んだ時も “伊坂幸太郎” ってどういう作家なのか・・・と思っていたよ
どういうコンセプトで、書いているのかしらね・・・
“村上春樹” と同列の作家か、それを意識しているのかな・・・と思っていたよ
村上春樹は “ノルウェイの森” や “ドライブ・マイ・カー” を書いているわね・・・
推理小説にしては、現実的でない、不自然な展開になるのね
突然、謎の人物があらわれて助けてくれたり、最後はマンホールから下水道を通って逃亡するなんてね
推理小説やミステリーに、謎の人物はいらないわね
アメリカの “逃亡者” のように、逃亡中の人間関係を中心に、現実的に描けば、きっとおもしろい映画になったのに残念ね・・・
導入部とラストがよかっただけにね・・・
韓国映画のリメーク版のほうが、アクション映画に仕立ててあって、荒唐無稽なものでなく、リアリティがあっておもしろいのかもね
“ゴールデンスランバー” は、もちろん “ビートルズ” の曲だよね
“Once there was way to get back homeward” ってね・・・
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